入社まもない23〜4歳の頃、訪れた某月刊男性誌の取材現場に、カメラマンとして参加されていたのが近藤篤さんでした。その後も折に触れて、サッカーの取材現場などで偶然お目にかかってはいたのですが、なにがきっかけで仲良しになったのやら・・。ホント、気がつけば、というカンジです。いつだって率直な意見を言ってくれる、信頼する友人のひとりです。なによりも、サッカー選手からも一目置かれていて・・・。取材現場でオロオロするばかりだったあの頃、どんなにうらやましかったかしれません。そんな近藤さんが撮る写真は、これまた真っ直ぐで優しくて。私がニューヨーク行きのスーツケースに入れたたった一冊の本が、近藤さんの「木曜日のボール」でした。今まで触れてきた写真の中でも、とびきり好きな近藤ワールドは、少々不器用で損することがあったとしても、正直に生きていくことは素晴らしい、と思わせてくれるのです。今回、仕事用の写真をとってほしい、と無理なお願いを聞きいれてくださった近藤さん。お礼かたがた、メールを出してみました。
TITLE: masako shindo(S)
TITLE: shigesato itoi(I)
DATE: 糸井重里様
TEXT:
S: たいへんご無沙汰しております!!週刊アスキーでインタビューを受けていただいて以来、およそ一年ぶりとなりますが、その後いかがお過ごしですか?
   
T: げんきげんき。
   
S: とはいえ、「ほぼ日刊イトイ新聞」はちょくちょく拝見しております。特に、姉的存在である渡辺真理さんの『マリーな部屋』と、TBS時代、ニュース番組でコンビを組んでいた松原耕二キャスターの 『ぼくは見ておこう』は、ヘビーウォッチャーです。
   
T: ありがとうございます。
   
S: さてこの度、自他共に認める究極のアナログ人間であるわたくしが、
オフィシャル・ホームページを開設する運びとあいなりました。
なのですが・・・・・。正直いいますと、少々不安なのです。
恥ずかしながら、かつて担当したラジオ番組のHPでは、スタッフの好意で
私のページを設けてもらったのにもかかわらず、数回の更新後、自然消滅。
テレビ番組のHPでは、三ヶ月に一度の連載ノルマに四苦八苦。
文章を書くことや、なにかを伝えることは好きなのに、
なぜか消極的な姿勢になりがちなのはどうしてなのか。
   
T: そういうものだと思います
   
S: 私の性格に問題がある、と言ってしまえばそれまでなので、
そこはひとつ「がんばりまぁ〜〜す!!」ということで。
   
T: はい。
   
S: で、ここからが本題です。意を決してホームページを立ち上げる以上、
送り手も受け手も楽しめるものを作りたいと考えています。
そこで、わたくしの「お気に入りHP」ベスト3のひとつである『ほぼ日』の
糸井編集長に、
“ひとりよがりにならないHPづくりのススメ”をご伝授いただきたいのです。
   
T: ベスト3の、あと2つが、すっごく知りたいです。
なんだろ??
ヒマなときにでも教えてください。
   
S: 現在のところ内容は、近況、活動内容、プロフィール、
気になる出来事についての文章、
そしてこのメールを掲載することになるメール交換ページ、の5つです。
わたしの疑問点は主に3つ。
<1> 一方通行にならないHPを作るには
   
T: 一方通 行になることを、怖がってはいけないと思います。
テレビ局のアナウンサーなら、とてもおおぜいの人たちに対して、
誰も傷つかないような言い方を工夫せねばならないのかもしれませんが、
ホームページの場合には、
『言いたいことがあるから、書く』が基本だと思うのです。
なによりも、まず「オレは言うぞ」という勝手な動機が核でしょう。
その意味では、「まず、出す」でしょう。

そして、それに対して、
「そう思う」「そうは思わない」「別の考えがある」
「さらに追求すると」などなどの、意見が寄せられます。
それも、たぶん、「そういう意見をくださいね」と、
一方的にお願いすることからはじまるでしょう。

ここで「届けられた意見」を、とにかく全部読む、
ということが、いちばん大事なことのように思います。
イヤでも読む、似たようなものでも読む。
そして、それはなんらかの影響を自分にあたえてくれますから、
そこでまた発信する。一方的に、次の発信をする。
この行ったり来たりを、数多くくりかえすしかないです。

「双方向」というのは、スタイルの問題で、
「一方通行にならないようにする」ということも、
これまたスタイルの問題だと思うので、
そんなこと気にせずに、はじめてみたほうがいいんじゃないかなぁ。
   
S: <2> オリジナリティーのだし方
   
T: そりゃ、自分がつくるわけだから、
自分にオリジナリティがあるぶんだけ、
表現にオリジナリティが出てくるということでしょうね。
ま、あえて言えば、
『絶対に人とちがうことをしたい』と強く思っていれば、
なんかちがうものができるような気もします。
でも、オリジナリティってのも、結果として
受け手が感じてくれたら「ありがとう」ってくらいのもんで、
ふつうにしてても、その人らしさは「イヤでも出ちゃう」と、
思います。
   
S: <3> 読みやすさ
   
T: これは、読みやすいなぁと思ったページが、
どういう工夫をされているかを、
ちょっと研究してみたらいいと思います。

ぼくのところは、改行をすることで、
前の行と次の行との「長さ」を変えて、
でこぼこにして、同じ行を2度読むんじゃないかという
ストレスをなくそうとしています。
あと、横にあんまり長いと、
視線の横移動が大きくなりすぎるので、
いちおう横一行を27文字までにしてます。
   
S: 自己満足に終ってしまっては、虚しさだけが残ります。
いろんな人たちのご協力のもと、時間をかけて発信していく以上、
そうはしたくありません。どうか、HP初心者のわたくしめに
アドバイスをお願いいたします!!
   
T: 「つくりたい」「つくらないと死んじゃう」っていうような
強い動機があることが、本当は、方法以上に重要です。
医者に止められて脅かされた人は、必ず煙草をやめている。
でも、たいした動機もなしに禁煙する人は、
ちっともやめられない....ってのと同じですね。
以上、けっこうシビアに書きましたけれど、
「ここ(このHP)がホームなんだ」と進藤さんが思えたら、
何をやってもうまくいくと思うよ。
ってなことで、よろしゅうございましょうか。
本気で書きすぎちゃったかな?
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